わんちゃん、猫ちゃんに抜歯が必要な際に

みなさんが疑問を抱くことだと思います。

 

大丈夫です!

 

なぜなら人と動物では歯の構造・役割が違います。

人の奥歯(臼歯)は、まさに臼の形をしていて

上下の奥歯で物をすりつぶして、

唾液とまぜないとうまく物を飲み込めません。

一方、

犬猫の奥歯はハサミ型(鋏状咬合)であり、

上下の臼歯の間で物を数回嚙み切るだけで、

すりつぶす行為はほとんど行わないまま飲み込みます。

犬猫の歯の目的は、

大きな肉の塊を飲み込める大きさに切り裂く、

ということです。

普段わんちゃん猫ちゃんが食べるペットフードは

すでに飲み込める大きさになっているので、

食べるのに問題はありません。

実際、歯が悪くなって

ごはんが食べにくくなった子の多くは、

噛むと歯が痛いため

ご飯を丸のみしていますよね。

 

人の歯には食事をする以外にも役割があります。

噛まないことで認知症が進行したり、

発音しにくくなったり、

見た目が悪くなって悩んだり。。

野生ではなくペットとして

人と一緒に生活している犬猫自身は、

外敵に襲われることもなく、

狩りをすることもないため、

歯がなくて生活に困ることはありません

クセとして奥歯でボリボリと

ドライフードを噛んで食べていた子は

歯が無くなると食べにくそうに

見えることがあるかもしれませんが、

食べることには不自由しません。

 

以前ブログに書いた断脚もそうですが

当院の診療方針(確定診断編その1の続き)

歯がなくてかわいそうと思うのは

人の基準でみた思い込みだと思います。

犬猫自身は見た目を気にして生きていないし、

自分の歯がなくて悲しいとか

他の動物に見られて恥ずかしいとかは

思っていないと思います。

自分に置き換えて想像すると、

痛い歯を抱えたまま食事をしないといけない

ということの方がかわいそうだと思います。

 

健康な歯は残せるのに越したことはないですが、

抜歯の適応になるような悪い歯はない方が

本人は楽に生活できます。

動物は家族同然、

というのはもはや当たり前ですが、

動物は人間ではありません。

手厚く世話はしてもらいたいですが、

犬は犬らしく

猫は猫らしく

人間との違いを認識して

一緒に生活してもらえたらと思っています。