広島県動物愛護センターで行われた

「動物慰霊式」に参加した後、

保護犬猫を迎えるには?

普段お世話になっている保護団体の方から

「施設見学できるようだから行ってみたら?」

と勧められて、

動物愛護センターにある

動物舎の見学をさせていただきました。

 

「ドリームボックス」と呼ばれるガス室は

現在では使われておらず、

迷い犬・迷いネコとして収容された動物達が

どのように世話されているのか、

そういう動物を減らすために何に気を付けたら良いのか、

野良犬・野良猫を捕獲する方法、

その際にはなぜそこで野良犬・野良猫が増えているのか

その原因を考えないとうまく捕獲できない

といった話を聞きました。

また、動物愛護センターで

「命の教室」

を小学校高学年以上を対象に始めていて

保護者会で希望してくれれば開催可能なことなど

職員の方からお話を伺いました。

 

その中で迷い猫を減らす際に、

一番有効な手段としてマイクロチップの挿入

お話されていました。

なるほどなと納得したことがあったのでお伝えします。

 

あなたの猫ちゃんにマイクロチップを挿入していることで、

逃げ出してしまう

といった万が一の事態にも備えることができ、

より安心して猫ちゃんと生活することができます。

完全室内飼育の、人によく慣れている

猫ちゃんにこそ、

マイクロチップが必要なのかもしれません。

 

マイクロチップとは

体内に直接埋め込む電子タグのことで、

15桁の数字が登録されており、

マイクロチップリーダーという機械で

数字を読み取ることで

個体識別ができます。

 

一瞬のスキに、

または震災などどうしようもない状況で

猫ちゃんが逃げてしまう可能性はあると思います。

室内猫にマイクロチップを勧める理由は3つあります。

 

①野良猫と飼われている猫との区別が付きにくいこと

動物舎見学の際に職員の方が言われていたことに、

・犬は野良と飼育動物の見分けがつくことが多いが、

猫はわからない

・犬は野良だと毛づやも悪く人から逃げていくが、

飼われている子は近寄って来ることが多い

・猫は野良でも近寄ってくる子もいれば、

飼われていてもうなって近寄らない子もいて、

判断がつかない

 

首輪がついていれば

飼われていると判断できますが、

外れてしまうことも多いです。

マイクロチップは体内に埋め込むので、

場所が移動することはあっても

なくなったり壊れたりすることはありません。

 

②その子が自分の猫であることの確実な証明になること

万が一逃げてしまった際に、

人懐っこい子ほど

保護してもらえる可能性は高いと思います。

しかし、外での生活で汚れたり風貌が変わってしまうと、

保護した方が迷い猫のチラシを見ても、

すぐにその子とわからないかもしれません。

もしくは似たような子を探している

別の飼い主がいたとして、

自分の猫だと主張された際に

マイクロチップが入れてあれば、

その猫はあなたの飼い猫だという

確実な証明となります。

 

③猫は犬ほど帰巣本能が強くないこと

猫が外出先で逃げてしまい、

そこから自宅まで帰ってきた

という話も一部では聞きますが、

多くの猫では自宅の場所がわかるという、

いわゆる帰巣本能は弱いとされています。

普段から外に出かける猫と違い、

(病気やケガの予防から

完全室内飼育が望ましいですが・・)

完全室内飼いの猫ちゃんでは

なおさら帰巣本能弱いことが多いです。

普段どれだけ注意していても、

何がきっかけで外に逃げてしまうかわかりません。

予防できない事態もあるかもしれません。

マイクロチップは1度入れてしまえば

安心がずっと続きます。

 

マイクロチップは、

太めの針で首より少し下がった背中(背側頸部)の

少し左側に挿入します。

 

その際、全く痛がらない子もいれば

痛がる子もいます。

痛がって動いてしまってちゃんと挿入できなければ

意味がないし、

何より本人が痛かったり怖い思いをするのを

避けたいので、

当院では猫のマイクロチップの挿入は鎮静下

眠った状態で行います。

その方が猫ちゃんの負担が少ないと考えます。

 

通常、猫では鎮静料として3,000円かかりますが、

マイクロチップの挿入時に関しては無料で行います。

鎮静がかかった状態では

じっくり全身を診ることができるので、

一緒に歯の検診or健康診断も

受けてもらうといいかもしれませんね。

 

 

マイクロチップの安全性には

問題がないとされています。

デメリットとして、

腫瘍が発生した

という報告があるようですが、

確率はかなり低いようです。

 

マイクロチップの埋込みによる

動物への障害はほとんどありません。

日本国内で、動物体内に埋込んだ

マイクロチップの副作用、ショック症状等

についての報告は、

今までに1件も寄せられておりません。

動物ID普及推進会議及び日本獣医師会で

諸外国の機関(WASAVAやBASAVA)での

副作用の症例を調べていますが、

これまでに腫瘍が認められたという症例が

2件ありましたが、

何千万頭も埋込まれている中の2件であり、

ワクチン摂取によるアナフィラキシーショック等

と比較しても、

安全性は高いと言えるでしょう。

日本獣医師会HP「マイクロチップを用いた動物の個体識別」より

 

またMRI検査の際に画像が乱れる、

というデメリットがありますが、

こちらもMRI検査を必要とする病気

になる可能性はかなり低いと考えます。

 

マイクロチップを埋込んでいても、

レントゲン撮影(マイクロチップが写りますが)

やCTスキャン操作は支障なく行えます。

MRIの画像は乱れることがあり、

一般の動物病院等にある

磁束密度が0.5T(テスラ)のMRIでは

影響はほとんどありませんが、

1.5T以上になると

マイクロチップに内蔵されている

フェライトコアの影響で

画像の歪みが認められます。

日本獣医師会HP「マイクロチップを用いた動物の個体識別」より

 

広島県では、

狂犬病予防接種を打っている犬には

マイクロチップの挿入に

補助金が出る(¥2,500-)こともあり、

犬ばかりにマイクロチップを勧めていました。

しかし、

完全室内飼育の猫にこそ、

万が一の備えとして

マイクロチップの挿入は

有益だと思いました。

 

一度入れてしまえば

その後のケアは必要なく、

安心がずっと続きます。

 

マイクロチップ挿入の費用など、

気になった方は

お気軽に当院までご相談下さい。

電話 082-434-9177

 

PS. ペット防災に関して、

元々は市役所職員向けだそうですが、

誰でも参加できる

ランチトークがあるそうですよ。

ご興味のある方は

お気軽にご来場ください、とのことです。