動物本人とご家族に負担のない範囲で、

可能な限り確定診断・根治治療を目指します。

そのために「病理組織検査」を積極的に行っています。

病理組織検査は特に難治性皮膚疾患、腫瘍性疾患を確定診断する際に必須です。

 

 

病気になった場合(病気にならないように予防できるものは予防するのが一番ですが)

目標は病気を治すことですよね?

ちょっとした治療・対症療法で治る程度であれば

診断はあいまいでもいいと思います。

しかし、治らない場合は使っている薬の変更、

ではなく、まず「診断が合ってるのか」を見直します。

そもそもスタートが違うと治療がうまくいきません。

 

 

きちんとした診断がつかないまま治療を続けていて、

急性期の症状(ぐったりしている、何度も吐く、ひどい下痢をする、

ご飯を食べないetc)が5以上続くのはおかしいです。

あるいは慢性的な症状(日常生活は送れるけどなんとなく元気ない、週に2回以上吐く、

軟便、食欲が半分くらいetc)が1か月以上続くのはおかしいです。

何か腑に落ちないまま治療を続けていませんか?

 

対症療法で治らないものに関してはキチンと診断し、

的確な治療が必要になります。

当院ではCT検査やMRI検査など特殊な検査が必要な場合、

専門病院を積極的に提案・紹介もしています。

特に難治性皮膚疾患、腫瘍性疾患を確定診断する際に

強力な武器となるのが「病理組織検査」です。

腫瘍性疾患ではレントゲン、CT、MRIといった画像診断では病気の疑いとしか言えず、

病名をつけて確定診断するには病理組織検査が必須になります。

 

 

 

以前の勤務先での症例です。

12歳、ラブラドールレトリバー、去勢オスのアークちゃん。

 

他院で診てもらってるが、1-2か月前から右前肢の傷が治らない。

消毒して包帯をするのに痛がって飼い主さんを噛むようになり、

肢をあまり着かなくなった。

本人もなんとなく元気がない、

とのことで来院されました。

(画像が少し気持ち悪いかもです、ごめんなさい)

 

レントゲンを撮ると骨の融解像が認められました。

 

普通のケガではここまでの組織侵襲は考えにくいです。

病理検査を行うため、血液検査、レントゲン検査を行い、

鎮静処置を施し病理組織検査を行いました。

 

結果は悪性黒色腫という悪性度の強いがんでした。

ケガの治療をいくら行っても治ることはありませんし、

アークちゃんの痛みは増すばかりだったでしょう。

病気がちゃんとわかり、向き合えたことで

アークちゃんは苦痛から解放されていきました。

 

行った治療に関しては別にお伝えします。

 

 

今回大事なのは、

特に治療がうまくいかなかったときに診断をきちんとすること。

1か月以上治療していてぱっとしない子はご相談下さい。

データを持ってきていただければ当院での検査はなくても

お話できるかもしれません。

 

30kgのわんちゃんの場合、

麻酔をかけられるかの術前検査(血液検査・レントゲン検査)を行います。

腫瘍性疾患の場合、転移病変を探すために追加でレントゲン、

腹腔内エコー検査を行います。

鎮静、術前術後の点滴、病理組織検査の外注費用など含めて

合計で約37,000円(税別)です。

基本的に日帰りで行います。

 

検査結果は7-10日ほどで返ってきます。

その結果を踏まえて治療方針を相談して決めていきます。