先日ラジオ番組(FM東広島:ワンハートニャンハート)で熱中症についてお話させていただきました。また、当院に来られた方に郵送しているニュースレターでも書かせてもらいましたが、短頭種の「軟口蓋過長症」について補足していきます。軟口蓋過長症は短頭種以外でもなっている子(猫でもあります)は案外たくさんいて、早期に手術してあげるほど成績が良いです。

 

いびきをかくのは病気です

短頭種(フレンチブルドッグ、パグ、シーズーといった、いわゆる鼻ぺちゃな犬)は大きないびきをかいて寝ることが多いですよね。この犬種ではいびきをかくことが一般的ですが、それは正常ではありません。喉の奥に軟口蓋といって人の「のどちんこ」のように垂れ下がっている部分があるのですが、短頭種では軟口蓋が伸びすぎて(軟口蓋過長症)気管を塞いでしまい、いびきをかいてしまいます。気道を塞いでしまっているので、呼吸がしにくい状態です。

動物は人と違って汗をかいて体温を下げることができません。呼吸で体温を下げているため、軟口蓋過長症の子ではうまく体温調整ができず、熱中症になり突然死する危険性があります。

 

特に短頭種では呼吸器系が弱く、その病態に対して「短頭種気道症候群」という名前が付いているほどです。

短頭種気道症候群には代表的な3つの病態があります。

  • 軟口蓋過長症:伸びることで気道を塞ぎ、呼吸がしづらくなる。いびきの原因のひとつ。
  • 外鼻腔狭窄:鼻の穴が小さいため、呼吸がしづらくなる。
  • 気管低形成:気管の太さが細いため、呼吸がしづらい。

これらは生まれつきのものですが、①と②は適切な手術をすることで改善することができます。手術のタイミングは早い方が望ましく、1歳以下で手術を行うと成績が良いというデータがあります。この手術が遅くなってしまうと、のどに負担がかかり「喉頭虚脱」という別の病気を引き起こしてしまいます。これは治療することが難しいです。

 

当院では予防獣医学を推進しています。悪くなるとわかっているのであれば、悪くなってしんどくなる前に良くしてあげたいですよね。短頭種や明らかにいびきをかいている子では避妊去勢時、あるいはその他麻酔をかける際に上記の手術を一緒に行うことをお勧めしています。息が詰まることがなく呼吸が楽になるので、麻酔からの覚醒も安心して見てられますしね。

 

当院で治療する場合(税別)、

軟口蓋切除+外鼻腔拡大術 ¥30,000- +全身麻酔代¥8,000-から

手術前・手術後には高濃度酸素の入った酸素室に入ってもらい、より安全に手術が実施できるようにしています。

 

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