全身麻酔について当院で気を付けている点を4点あげていきたいと思います。

①まず一番大事になってくるのは「その子に本当に麻酔をかけるべきなのか」検討することです。麻酔をかけて得られるメリットと麻酔をかける危険性・デメリットを考えて、メリットがデメリットを上回るときに麻酔をかける提案をします。

その際、危険性の判断基準として重要視されているものが、アメリカの麻酔学会が提唱しているASA分類(American Society of Anesthesiologists)です。そのときの健康状態でクラス1から5(人は6、脳死患者も含める)まで分類して麻酔リスクを評価しています。

クラス1は若くて健康な患者、クラス5はすぐに亡くなってしまうほど状態が悪い患者です。

 

あくまで健康状態で分類しており、年齢は検討材料に入っていません。高齢になるほど、隠れている疾患があったり各臓器の予備能力が少なかったりで、若い子と比べると麻酔関連死は多くなります。12歳以上だとリスクが高くなる、という論文をみたことがあります。

 

いくつかされているASA分類の研究データの内のひとつです。

 

これらの細かいデータの数字ではなく、考え方が大事だと思います。

「高齢」というだけでは麻酔のリスクはさほど高くありません。クラス3以上で元気食欲の低下など、健康状態が悪くなると麻酔のリスクは一気に高くなります。

 

血液検査・レントゲン検査で異常が認められず、元気食欲もある12歳までの健康な子(クラス1 or 2)の場合、中程度異常の歯石の付着や歯肉炎があれば麻酔をかけて処置するメリットの方が大きいと思います。

健康を維持するため、歯を少しでも残すためには調子が悪くなる前に予防歯科処置をオススメしています。