先日、大阪で行われた「日本獣医がん学会」

に参加してきました。

獣医療でも皮膚病、心臓病、整形外科、眼科

などなど様々な分野で学会があり、

最新の情報を得るだけでなく、

基礎的な内容を確認したりもしています。

 

人医療もそうですが、

まだまだ分かっていない病気、

治せない病気

がたくさんあります。

個々の病院レベルだけでなく、

獣医療全体の医療技術が発展することで

少しでも多くの動物が助けられるように、

各種学会は運営されています。

 

今回聴講した中で、自分の中で

腑に落ちたものがありました。

それは獣医腫瘍科1認定医である杉山先生

の講演の中であった、

がん治療のインフォームドコンセント」

についてです。

 

インフォームドコンセントとは

「説明と同意」と日本語訳されますが、

何か病気の治療を行う際に

医療者はちゃんと説明して、

患者さんの同意を得てから治療しましょうね、

ということです。

これは以前から言われていることで、

多くの医療者が意識していることです。

 

しかし、杉山先生が繰り返し言われていたのが、

「『理解』なき同意はあり得ない」

ということでした。

 

医療者は一方的に情報を伝えたことで、

ちゃんと「説明」して

責任を果たした気になってしまいがちですが、

そこに患者さんの

「理解」

がなければ

「同意」

が得られるはずがありません。

当たり前のことですが、

改めて意識しようと思いました。

 

 

ここからが腑に落ちた部分です(*’ω’*)

 

では「理解」してもらうためにどうするか、

という中で杉山先生が一例として

挙げられていたのが、

本質的な治療 + 対症療法

で説明する、ということでした。

 

どの飼い主さんも、

自分の動物の苦痛を取り除いて欲しい

と考えています。

苦痛の原因が悪性腫瘍、いわゆる「がん」

であった場合、

「がんの治療は後回しで良いから、

とりあえず苦痛を取って欲しい

(吐き気を止めて欲しい、

痛みを取って欲しいetc)」

と言われることがよくあります。

 

症状を楽にする対症療法

(吐き気止め、痛み止めetc)

は必ず行います。

その上で、

今の苦痛の原因である「がん」に対して、

どこまで治療をしていくのか

を飼い主さんと「作戦会議」

していくのです。

 

がん治療(手術や抗がん剤etc)

はきついもの、

「がん」になったらすぐ亡くなってしまう、

どうしようもない

という患者さんの思い込み

もあるのかもしれません。

 

「抗がん剤は間接的な『痛み止め』です」

とは医師の押川先生が言われています。

押川先生の講演会に参加し、

直接お話もさせていただきました。

このことを説明する際にも、

杉山先生の

「本質的な治療」と「対症療法」

に分けて説明する、

という手法が効果的だと思いました。

 

また、押川先生と似たことを

言われているなとも感じました。

すなわち、

がんの「本質的な治療」とは、

がんを治すだけではなく、

がん本体を治療することで

症状を楽にしてあげることです。

 

患者さんに「理解」してもらい、

一緒に治療を進めていけるように、

より一層努力していこうと思います!